余命を知らされたとき、自分だったらどうするだろうか?
混乱して、取り乱してしまうだろうな・・・。
「先輩、こういう場合、医者は患者になんて言うの?」
「こういう場合、『思い残すことの無いように』と言うんだ・・・」
ずっと専業主婦として家にいると、時々すべてがわずらわしくなることって無いですか?私はあります。子供は大好き。愛してます、もちろん。でも、少しでいいからほっとひとりになりたいな、そう思うこと、あるんです。
ジョンヨンも、自分の余命を知らされ、ふと立ち止まったのだろうか。どうしたらいいのか、何を子供たちとヨンドにしてやれるのか。でも、ここは「日常」でいっぱいいっぱいで、どんどん時間が過ぎ去ってしまう・・・私には、残された時間がもう無いのに・・・。
子供たちと思い出を残したいと出かけた遊園地で、ジョンヨンは倒れてしまいます。抗がん剤さえ効かない・・・。自分に残された時間が少ない事を知らされ、治療をやめて、自宅へ一人戻るジョンヨン・・・。
家に帰ると義母が心配をして、あれこれ聞いたり、励ましたり。その言葉に、辛く当たってしまうジョンヨン。「私の事を心配してくれないんですか。無理に笑えとでも?」
でも、ミスクはわかっていたんです・・・「嫌われるために意地悪してるの?」
ひとり孤独を抱えていたジョンヨンの胸に、ストレートな言葉が響きます。
「お義姉さん、抱きしめても良いですか・・・。」
マルにおもちゃの片付けをさせ、シネに料理(火の使い方)を教える・・・。
帰ってきたヨンドに、まず子供たちの食事の心配をするように話す・・・。
自分たちで、これからはしなくてはいけないことだから。
遊園地でジュノに話していた言葉が沁みます。
「私がいないとダメな人がいるって、怖いことなのよ・・・」
一人で旅行がしたいの。
時間が惜しいの、自分のために使いたい。
自分の時間を犠牲にして子供の世話をしてきたわ。私もそうしてきたから、あなたも出来るはず。わからないの?あなたといたら休まらないのよ。
突然のジョンヨンの変化に、戸惑うヨンド。
「俺が連れて行くから。悪いところは直すから。」
何を言っても、聞き入れられない・・・。
ジョンヨンのセリフはすべて本心とは思えないけれど、
ここへ来て、今まで尽くしてきたことに対して、思うところがあったんだろうか?
寂しげなヨンドの後姿を見送るジョンヨン・・・そばにいたいはずなのに。